○坂祝町身体障害者健康診査事業実施要綱

平成8年4月1日

要綱第6号

(目的)

第1条 坂祝町身体障害者健康診査事業(以下「事業」という。)は、常時車いすを使用する身体障害者に対して、健康診査を実施することにより、褥瘡、変形、膀胱機能障害等の発生を予防することを目的とする。

(実施主体)

第2条 この事業の実施主体は、坂祝町とする。ただし、事業の一部を適当と認める医療機関等に委託することができるものとする。

(診査対象者)

第3条 この事業の診査対象者は、脊髄損傷、脳性麻痺、脳血管障害等に起因する身体上の障害を有し、日常生活において常時車いすを使用している在宅の身体障害者とする。

(診査の実施)

第4条 診査項目及び方法は、次のとおりとする。ただし、診査項目のうち、心電図検査、眼底検査、貧血検査、血糖検査、X線検査については医師の判断に基づき、選択的に実施する。

(1) 問診

問診に当たっては、現状の症状、既往症、家族歴、嗜好、過去の健康診査受診状況等を聴取する。

(2) 身体計測

原則として身長、体重を測定し、比体重等を算定する。

(3) 理学的検査

視診、打聴診、腹部触診、運動機能診断その他必要な検査を実施する。

(4) 血圧測定

最大血圧及び最低血圧を測定する。

(5) 検尿

随時に採取した尿について、糖、蛋白、潜血を試験紙を用いて検査する。

(6) 循環器検査

 心電図検査

安静時の標準12誘導心電図を記録する。

 眼底検査

眼底カメラによりスライド用カラーフィルムを用いて行うものとする。

撮影は、右眼の乳頭部位、上耳側動静脈部位、下耳側動静脈部位及び黄斑乳頭を両端に収めた部位の4枚を原則とする。

 血液化学検査

血清総コレステロール、HDL―コレステロール及び中性脂肪を測定する。

(7) 貧血検査

血液中の赤血球数、血色素量(ヘモグロビン値)及びヘマトクリット値を測定する。

(8) 肝機能検査

血清GOT、GPT及びγ―GPTを測定する。

(9) 腎機能検査

血清クレアチニンを測定する。

(10) 血糖検査

原則として、糖負荷試験を行う。

(11) X線検査(単純撮影)

 胸部、腹部、腎臓、膀胱、脊(頚)椎等必要な部位を医師の判断により撮影する。

 X線写真の読影は、原則として十分な経験を有する医師によって行うものとする。

2 健康診査は、原則として年1回とする。

(実施医療機関の役割)

第5条 診査を担当した医療機関等(以下「実施医療機関」という。)は、診査結果について、各検査ごとに所定の方法で判定するとともに、それらを総合的に判断し、褥瘡、変形、膀胱機能障害等の有無及び精密検査の要否を付して受診者及び坂祝町に対し、速やかに通知するものとする。

2 実施医療機関は、判定に用いたフィルムや検体等を保存するものとする。

3 実施医療機関は、坂祝町の求めに応じ、事業の推進を図るために必要な資料の提出等の協力をしなければならない。

(記録及び指導)

第6条 坂祝町は、診査結果に基づき、受診者ごとに記録を整備するとともに、褥瘡、変形、膀胱機能障害等が認められ、又は精密検査を必要とする場合には、必要な指導を行うこととする。なお、医療保険制度、更生医療給付制度等の活用についても指導を行うこととする。

(その他)

第7条 坂祝町は、この事業の周知に努めるとともに、身体障害者相談員、民生委員、坂祝町社会福祉協議会、福祉事務所等の協力を得て、事業の対象となる身体障害者を把握するものとする。

2 坂祝町は、事前に実施医療機関、福祉事務所、保健所等関係機関と十分に調整を図るとともに、地域の実情を十分考慮し、対象者が受診しやすい実施方法、実施時期、実施場所等を決定するものとする。なお、岐阜県身体障害者更生相談所の行う各事業との調整に留意することとする。

3 事業の実施に当たって、当該身体障害者の身上及び家庭に関して知り得た秘密は、これを守ることとする。

4 この要綱に定めるもののほか、必要な事項は、別に定める。

この要綱は、平成8年4月1日から施行する。

(平成14年訓令第14号)

この要綱は、公布の日から施行する。

坂祝町身体障害者健康診査事業実施要綱

平成8年4月1日 要綱第6号

(平成14年5月27日施行)

体系情報
第14編 要綱集/第8編 生/第1章 社会福祉/第4節 障害者福祉
沿革情報
平成8年4月1日 要綱第6号
平成14年5月27日 訓令第14号