○坂祝町雨水貯留浸透施設設置補助金交付要綱
平成26年3月31日
訓令第12号
(目的)
第1条 この要綱は、雨水の再利用及び地下水の涵養を推進し、もって浸水被害の軽減と健全な水循環の保全を図るために町内に雨水貯留浸透施設を設置する者に対し、雨水貯留浸透施設設置補助金(以下「補助金」という。)を予算の範囲内において交付することについて、坂祝町補助金等の交付等に関する規則(昭和50年規則第10号。以下「規則」という。)に定めるもののほか、必要な事項を定めることを目的とする。
(1) 雨水貯留浸透施設 雨水貯留施設及び雨水浸透施設をいう。
(2) 雨水貯留施設 屋根からの雨水を貯留するための施設であって、雨水貯留槽(公共下水道、農業集落排水施設への接続により廃止する浄化槽(以下「既存浄化槽」という。)の転用によるものを含む。)及びその附属設備により構成されたもの並びに雨水簡易貯留施設をいう。
(3) 雨水浸透施設 屋根からの雨水を地中に浸透させる施設であって、浸透孔を有する雨水浸透ますをいう。
(4) 浄化槽 合併処理浄化槽(浄化槽法(昭和58年法律第43号)第2条第1項に規定する浄化槽をいう。以下同じ。)及び単独処理浄化槽(し尿のみを処理する浄化槽で、浄化槽法第3条の2第2項又は浄化槽法の一部を改正する法律(平成12年法律第106号)附則第2条の規定により合併浄化槽とみなされるものをいう。)
(5) 雨水簡易貯留施設 建築物の屋根に降った雨を流入させ、当該建築物の敷地内で一時的に一定量を貯留する機能を有する施設
(補助金交付対象者)
第3条 補助金の交付対象となる者は、町内に土地又は住宅等を所有し、又は使用している者のうち、第5条の申請の日に属する年度内に設置が完了する雨水貯留浸透施設を設置する者とする。
(1) 町税及び町使用料等の町に納入すべき料金を滞納している者
(2) 国、地方公共団体その他これらに準じる団体
(3) 売買を目的とした土地又は住宅に雨水貯留浸透施設を設置する者
(4) 既に町の補助金を受けて雨水貯留浸透施設を設置したことのある土地又は建築物に、雨水貯留浸透施設を再度設置する者
(補助金の額)
第4条 補助金の額は、次の表に定めるとおりとする。
施設の区分 | 限度額 | |
雨水貯留施設 | 浄化槽転用の雨水貯留施設 | 当該工事に要する工事費の1/2の額と80,000円のいずれか少ない額 |
雨水簡易貯留施設(貯留能力が80リットル以上の施設) | 当該施設の材料に要する費用の1/2の額と20,000円のいずれか少ない額 | |
雨水浸透施設 | 雨水浸透ます(浸透孔を有するもので1棟につき2基まで) | 当該工事に要する工事費の1/2の額と20,000円のいずれか少ない額 |
2 補助の対象となる雨水貯留浸透施設の数は、建物1棟につき、雨水貯留施設については1基を、雨水浸透施設については2基を限度とする。
3 補助金の額に1,000円未満の端数があるときは、これを切り捨てるものとする。
4 補助金の対象とならない費用は、雨水貯留浸透施設の交付申請手続費用、維持管理費用及び雨水簡易貯留施設の設置工事費用
(設置基準)
第6条 雨水貯留浸透施設の設置、構造及び施工に関しては、建築基準法(昭和25年法律第201号)及び下水道法施行令(昭和34年政令第147号)の規定等によるほか、次に掲げる基準によるものとする。
2 雨水貯留施設を設置する場合には以下の全ての工事を行わなければならない。ただし、既に施工済みのものを除く。
(1) 既設浄化槽内の汚泥処分及び清掃
(2) 既存浄化槽内の不用機器類の処分
(3) 雨水の集水及び余水吐の配管と排水先までの施設工事
(4) 地上固定式ポンプ及び水栓の設置並びに配管工事
3 雨水簡易貯留施設は雨水貯留用に市販されているもので新品し、以下の全ての工事を行わなければならない。ただし、既に施工済みのものを除く。
(1) 雨水の集水及び余水吐の配管と排水先までの施設工事
(2) 雨水浸透施設を設置するに当たり留意すべき事項は、次のとおりとする。
4 雨水浸透施設を設置するに当たり留意すべき事項は、次のとおりとする。
(1) 土砂等を含むおそれのある地表上の雨水排水の流入を避けること。
(2) 生活排水(浄化槽処理水を含む。)の流入をさせないこと。
(3) 雨水浸透施設の材質は、コンクリート又は塩化ビニル製等とし、内径が15センチメートル以上の円形又は角型とする。
(4) 雨水浸透施設の構造は、堅固で耐久性のあるものとし、設置場所に合った構造とする。
(5) 維持管理の容易な構造とする。
5 雨水浸透施設を設置できない箇所は、次のとおりとする。
(1) 雨水の浸透しにくい地盤(岩盤、地下水位が地表よりおおむね1m以内の地盤)などへの設置は浸透効果が期待できないため設置しない。
(2) 傾斜度30°以上で傾斜地の高さが2m以上の土地は、法尻又は法肩からの距離が当該傾斜地の高さの2倍以内の区域
(3) 隣接する建築物や構造物との離隔を0.5m以上確保できない箇所
(4) 既設の雨水浸透施設と1.5m以上の離隔が確保できない箇所
(5) 工場跡地や埋立地などで土壌汚染のおそれがある箇所
(6) 急傾斜地崩壊危険区域(急傾斜地の崩壊による災害の防止に関する法律(昭和44年法律第57号)第7条)
(7) 雨水浸透施設の設置により周辺の住環境、自然環境を害すると予想される箇所
(工事の着手)
第7条 申請者は、第5条第2項による補助金等交付決定通知書を受け取った後、着手するものとする。
(事業内容の変更等)
第8条 申請者は、計画を変更し、又は中止する場合は、速やかに雨水貯留浸透施設設置計画変更・中止申請書(様式第2号)を町長に提出しなければならない。
2 町長は、前項の申請があったときは、内容を審査の上、交付の可否を決定し、補助金等変更(取消)交付決定通知書により通知するものとする。
(維持管理)
第10条 申請者は、雨水貯留浸透施設の機能を良好に保つため、適正な維持管理を行ければならない。
2 雨水貯留浸透施設の設置工事及び設置後において生じた損害等については、坂祝町はその責任を負わないものとする。
(財産処分の制限)
第11条 申請者が補助金を交付された雨水貯留浸透施設の廃止、又は使用中止をするに当たっては、雨水貯留浸透施設廃止届(様式第4号)を町長に提出しなければならない。
2 町長は、当該施設の設置後7年以内に当該施設を廃止、又は使用中止した場合は、補助金の返還を申請者に求めることができる。
(委任)
第12条 この要綱に定めるもののほか、必要な事項は、町長が別に定める。
附則
この要綱は、平成26年4月1日から施行する。
附則(令和3年訓令第32号)
この要綱は、令和4年1月4日から施行する。