○坂祝町開発事業指導要綱
平成23年4月1日
訓令第25号
(目的)
第1条 この要綱は、坂祝町の総合的、かつ、合理的な土地利用を推進し、町内の秩序ある発展を図り、良好な生活環境を確保するため、開発事業が計画、実施される場合における一定の基準を定め、開発事業が適正に実施されるよう指導することを目的とする。
(1) 開発事業 一団の土地について区画形質の変更を行う事業をいう。
(2) 開発区域 開発事業を行う土地の区域をいう。
(3) 公共施設 道路、公園、調整池、水道、下水道、緑地、広場、河川、砂防施設、水路及び消防の用に供する貯水施設等をいう。
(4) 公益的施設 教育施設、福祉施設、清掃施設、汚水処理場、集会場、駐車場その他の施設で、居住者の共同の福祉又は利便のため必要なものをいう。
(5) 事業者 開発事業に係る工事(以下「工事」という。)の請負契約の注文者又は請負契約によらないで自ら工事を施工する者をいう。
(6) 利害関係者 開発事業の工事期間中及び工事完了後に事業を行うことにより影響を受ける又は受けると予想される個人又は団体をいう。
(7) 工事施工者 工事を施工する者をいう。
(8) 工事監理者 開発事業の施工監理を行う者をいう。
(9) 設計者 開発事業の設計の請負又は請負契約によらないで自ら開発事業を設計する者をいう。
(適用範囲)
第3条 この要綱は、次に掲げる開発事業について適用する。
(1) 開発区域の面積が1,000平方メートル以上の開発事業
(3) 同条1号に規定する面積未満で区画形質の変更を伴わない開発事業であっても、町長が特に必要と認める開発事業
2 前項の規定は、次に掲げる開発事業については適用しない。
(1) 都市計画法(昭和43年法律第100号。以下「法」という。)第29条第1項第2号及び第4号から第11号までに規定する開発行為
(2) 法第29条第3号に規定する開発行為等で、町長と事前に協議し、開発協議の必要が無いと認められた開発行為
(3) 農地法(昭和27年法律第229号)、土地改良法(昭和24年法律第195号)、鉱業法(昭和25年法律第289号)、採石法(昭和25年法律第291号)及び砂利採取法(昭和43年法律第74号)に係る事業で、事業前の土地利用が、事業後の土地利用と同じ開発事業
(4) その他町長が特に認める開発事業
(事業計画等)
第4条 事業者は、開発事業の計画及び設計に当たっては、この要綱を基準として行うものとする。
2 事業者は、この要綱に基づき開発事業を施工し、公共施設及び公益的施設(以下「公共施設等」という。)の整備等を行うものとする。
2 町長は、前項による申請があったときは、坂祝町開発審議会(以下「審議会」という。)に諮り、法律の定めるもののほか、別に定める坂祝町開発事業整備基準(平成23年訓令第27号。以下「開発基準」という。)に基づき協議内容を検討し、事業者に意見書(様式第2号)を通知してその回答を求め、当該協議の内容が適当である場合は、事業者に承認書(様式第3号)を交付し、適当でない場合は、再協議するものとする。
(関係者への周知及び権利者の同意等)
第6条 事業者は、開発事業が周辺に影響を及ぼすおそれのある範囲内の地域住民又は利害関係者に対し、あらかじめ事業計画、工事施工方法等を十分に周知しなければならない。この場合において、必要と認められるものについては同意又は承諾を得て開発協議申請書に添付するものとする。ただし、同意又は承諾が得られないときは、その理由を付した書面を添付するものとする。
2 事業者は、開発区域内の土地又は開発区域内にある建築物その他工作物につき、権利を有する者の全員の同意書を添付するものとする。
(公共施設等の管理者の同意)
第7条 事業者は、あらかじめ開発事業に関係がある公共施設等を改修及び改築等する場合、公共施設等の管理者の同意を得るものとする。
2 事業者は、当該開発事業に関する工事により新たに設置される公共施設等を管理することとなる者と、協議しなければならない。
(工事施工上の防災措置等)
第8条 事業者及び工事施工者は、防災措置(仮施設を含む。)を本工事に先立ち実施するとともに、工事の施工に当たっては、河川及び水路等の流れを阻害し、利水に影響を与え、又は土砂くずれ、土砂流出、出水及び汚濁等の被害を及ぼすことのないよう、適切な措置を講じなければならない。
2 事業者は、交通を妨げ、又は工事により車及び人等に被害を及ぼすことのないよう適切な措置を講じなければならない。
3 事業者及び工事施工者は、工事を中止し、又は廃止等しようとするときは、当該工事の廃止又は中止に伴う災害の防止、自然の回復その他必要な措置を講じなければならない。
(工事の着手)
第9条 事業者は、第5条第2項の規定による承認を得た後、工事に着手するものとする。
2 事業者は、工事着手前に工事着手届(様式第5号)を町長に届け出なければならない。
3 事業者は、前項の届出による工事施工者に開発工事の監理を誠実に履行させるものとする。
4 設計者は、工事監理者とともに開発事業の監理に携わるものとする。
(工事施工者等の変更の届出)
第10条 事業者は、工事を中止し、又は廃止等しようとするときは、中止・廃止等届(様式第6号)を町長に届け出なければならない。この場合において、事業者はあらかじめ地域住民又は利害関係人との調整を図っておかなければならない。
2 事業者は、前項の規定により中止・廃止等届は、承認書による事業期間内に届け出なければならない。
(助言及び勧告)
第12条 町長は、開発事業の実施状況の把握に努め、必要があると認めるときは、事業者及び工事施工者に対し開発事業が適正に施工されるよう助言及び勧告をすることができる。
2 町長は、前項の措置を講ずるため、必要があると認めるときは、事業者及び工事施工者に対し報告若しくは資料の提出を求めるとともに、職員をして工事の施工状況調査をすることができる。
(工事完了の届出及び検査)
第13条 事業者は、工事が完了したときは、速やかに工事完了届(様式第8号)を町長に届け出、検査を受けなければならない。
2 町長は、前項の規定による工事完了届を受理したときは、速やかに検査を行わなければならない。この場合において、事業者は、工事監理者及び設計者を同席の上立ち会うものとする。
2 事業者は、前条第3項の規定により検査済証の交付を受けたときは、速やかに寄附申込書(物件)(坂祝町に対する寄附の取扱要綱(平成8年要綱第2号)様式第1号2)に必要書類を添付の上、町長に提出するものとする。
(公共施設の管理)
第15条 事業者は、前条の規定による公共施設等について、移管手続が完了するまでの間は、管理責任を負うものとする。
2 事業者は、前条第2項の規定により公共施設等を町に寄附した日から原則として2年を経過する日までに、隠れた瑕疵が原因にて公共施設等の破損等があった場合は、すべて自己責任において復旧するものとする。
(公共施設等用地の変更及び処分)
第16条 町長は、前条第1項の規定により事業者から寄附を受けた公共施設等の用地が、その用をなさなくなったときにおいては、必要に応じ用途を変更し、公共用地として処分することができる。ただし、緑地(残置森林及び造成森林を含む)については、代替施設の設置がない場合、原則として公共用地とすることはできないものとする。
(損害の賠償)
第17条 事業者は、開発事業の施行によって第三者に損害を与えたときは、そのすべての補償の責を負うものとする。
(その他)
第18条 この要綱に定めのないものは、法及び岐阜県宅地開発指導要領を準用する。
附則
(施行期日)
1 この要綱は、公布の日から施行する。
(坂祝町宅地造成事業に係る指導要綱の廃止)
2 坂祝町宅地造成事業に係る指導要綱(昭和48年要綱第1号)は廃止する。
(経過措置)
3 この要綱の施行の際、現に旧要綱の規定によりなされている申請に係る協議については、なお従前の例による。
附則(平成25年訓令第26号)
この要綱は、公布の日から施行する。
附則(平成29年訓令第12号)
この要綱は、平成29年4月1日から施行する。
附則(平成30年訓令第29号)
この要綱は、公布の日から施行する。
附則(平成31年訓令第10号)
この訓令は、平成31年4月1日から施行する。
附則(令和3年訓令第32号)
この要綱は、令和4年1月4日から施行する。
別表(第14条関係)
公共施設等の管理者一覧表
施設の名称 | 管理者 (担当課) | 管理の方法 |
道路 | 坂祝町 (産業建設課) | 工事完了検査後、敷地・施設ともに町に帰属する。 |
沈砂調整池 ※1 | 坂祝町 (産業建設課) | 自己用外については工事完了検査後、敷地・施設ともに町に帰属する。施設の通常維持管理については居住者又は事業者で行う。 |
排水施設 ※2 | 坂祝町 (産業建設課) | 工事完了検査後、敷地・施設ともに町に帰属する。 |
法定外公共物 | 坂祝町 (産業建設課) | 工事完了検査後、敷地・施設ともに町に帰属する。 |
公園 | 坂祝町 (産業建設課) | 工事完了検査後、敷地・施設ともに町に帰属する。 |
消火栓 | 坂祝町 (総務課) | 工事完了検査後、敷地・施設ともに町に帰属する。 |
防火水槽 | 坂祝町 (総務課) | 自己用外についてのみ工事完了検査後、敷地・施設ともに町に帰属する。 |
ごみ集積所 | 坂祝町 (水道環境課) | 自己用外についてのみ敷地は町に帰属する。ただし、地縁団体等から要請があった場合は、町長と協議し、帰属は受けないことができるものとする。施設の維持管理及び清掃については居住者又は事業者で行う。 |
集会施設 | 坂祝町 (総務課) | 敷地は町又は地縁団体と協議し帰属先を明確にする。ただし、施設の町への帰属は受けないものとする。施設の維持管理については居住者又は事業者で行う。 |
汚水処理場 | 坂祝町 (水道環境課) | 自己用外についてのみ敷地は町に帰属する。ただし、地縁団体等から要請があった場合は、町長と協議し、帰属は受けないことができるものとする。施設の維持管理及び清掃については居住者又は事業者で行う。 |
汚水管 | 住居者又は事業者 |
|
緑地(残地森林、造成森林を含む) ※3 | 坂祝町 (産業建設課) | 自己用外についてのみ敷地は町に帰属する。ただし、地縁団体等から要請があった場合はこの限りでない。施設の維持管理については居住者又は事業者で行う。 |
注1
※1 兼用調整池については町への帰属を受けないものとする。
※2 帰属後の維持管理が容易にできるものであること。
※3 管理通路が併設されているものについてのみ町への帰属を受けるものとする。
※4 地縁団体等とは、一定の区域に住所を有する者の地縁に基づいて形成された団体をいう。(例:自治会、○○組合)
注2
1 道路、公園等を町に帰属し、その法面が維持管理上必要である場合は、その施設の敷地として帰属を受けるものとする。
2 審議会等において、施設等の移管及び管理者に疑義のある場合は、別途協議し決定するものとする。